岩手県 雫石町立下長山小学校

雫石町立下長山小学校は平成29年度末(平成30年3月31日)に閉校となり、新設された西山小学校に統合となりました。

子どもたちをバックアップするものとは?

所在地:〒020-0585 岩手県岩手郡雫石町長山羽上81番地
電話 :019-692-2224
設立 :明治7年8月
児童数:54名 学級数:5学級 教職員数:16名
学校司書:なし(平成28年2月29日現在)

教育目標

やさしく:心豊かで思いやりのある子
かしこく:自ら学び、判断して行動する子
たくましく:心も身体も健康でたくましい子

お話をいただいた熊谷先生(図書担当教諭)

図書館基本情報

特徴

支える人たち

図書担当教諭

年間を通じて様々なイベントを企画し、また他団体との連携を図る等活躍している。フィンランド・メソッド100冊読書日記強化月間の活動、朝読書、お昼休みに図書委員会が行うおすすめ本の紹介の企画、家読の推進として長期休み等を利用し読書感想カードを提出してもらい、学校内への掲示。地区子ども会での読み聞かせ、さらには読書郵便の企画実施など大小様々な活動を年間とおして実施している。

読み聞かせ

体制はPTA1名と地域の方々3名。毎週木曜日を読み聞かせの日として活動を行っている。授業参観の日にも親子に読み聞かせを行っている。

図書ボランティア

図書ボランティアは7名の体制で図書室内の装飾や本の修繕活動を実施している。

他団体

ボランティア団体「お話の雫」は学期に1回読み聞かせを実施している。また「しずくいし図書隊」では月に1回図書室の整備及び本の修繕を行うなど、ボランティア団体からの支援も多い。

資料

  • 蔵書数は3,912冊と少なめではあるものの、岩手県教育委員会が選書したいわての小学生のためのおすすめ図書100選「いわ100きっず」に掲載されている本やフィンランド・メソッド100読書日記に掲載されているものなどから選書など厳選された本が並んでいる。
  • 公共図書館からも年間120冊ほどの貸出を受けているが、蔵書数をさらに増やしていくことが今後の課題としてあげられている。

図書室の環境

  • 創立140周年の記念事業として児童文学評論家赤木かん子さんの監修により図書室をリニューアルしている。
  • 図書室は2階にあるが、1階には低学年用の本が、そして2階図書室前のコーナーにはおすすめ本や今月の本が面陳列されており目を引く。
  • 配架についても工夫されており、イラストが描かれた分類シールを書棚に貼り低学年の児童でも探しやすいようになっている。
  • また図書室全体が明るく、座って読めるようにカーペットを敷いたり、ぬいぐるみや小物を並べたりようにするなど子どもたちが楽しく興味をもてるような工夫が随所に見られる。

図書室紹介

読書活動の表彰
平成27年に文部科学省より読書活動の実績において表彰されました。
1F低学年向けコーナー
100冊読書日記の本を陳列
2F図書室前コーナー
目につきやすく、手に取りやすい陳列。
図書室内
カーペットが敷かれ、寝そべって本を読むこともできるコーナー。
あちこちに置かれた小物も子どもたちの好奇心をくすぐる。
本の背にはイラストの分類シール
本に関する小物を置いている。
調べ学習でも利用される
黒板に書かれたテーマに沿って図書室で調べ学習を行っている。
お昼休みの様子
お昼休みになると子どもたちが図書室に来て
思い思いに本を読んでいる。
貸出カウンター
カウンターもこのように明るく可愛らしいデザイン。
社会科の副読本
「わたしたちの雫石」が3・4年生の社会化副読本として利用されている。表紙は観光名所の岩手山と一本桜。

下長山小学校からのお勧め本

No 図書名 著作者 レコメンド 主な対象学年
1くらべてみよう!はたらくじどう車
しょうぼう車
市瀬 義雄図鑑を作るときに役立つ。1年生
2ふたりは~シリーズアーノルド・ローベル「お手紙」の並行読書として活用できる。2年生
3金田一先生の日本語教室
ことわざとことば遊び
金田一 春彦「本で調べて報告する文章を書こう」の単元でことわざを学ぶとき、ことわざに親しむのに役立つ。3年生
4例解 小学ことわざ辞典川嶋 優意味や例文を見ながら、自分でも文を作れるようになる。4・5年生
5銀河鉄道の夜他賢治作品宮沢 賢治作品の構成や様々な表現に触れることで、郷土の作家についての理解を深めたり、読書の幅を広げたりできる。6年生

取材後記

雫石町といえばやはり小岩井農場だろう、春には雄大な岩手山を背に一本桜が満開の花を咲かせフォトスポットしても有名。また宮沢賢治の「春と修羅」にも登場する。ありきたりな言葉だが風光明媚なこの地で学ぶ子どもたちと、読書活動を支える地域のみなさんの活躍にも期待するものがある。あとは蔵書冊数が増えてくれば、更に充実した学校図書館として下長山小学校を支えるものとなるであろう。
下長山小学校は読書推進活動にフィンランド・メソッドを取り入れている。教育先進国として国際的に評価の高いフィンランドの手法に学校の工夫が加えられて定着し、広く学校間で共有されることを強く期待する。(神林)

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