書誌、所蔵、目録
初心者のための図書館Q&A、今回は「書誌、所蔵、目録」についてです。
書誌、所蔵、目録は、図書館にある本にとって必ずなくてはならない情報です。どれも似たような言葉に聞こえますが、意味がきちんと分かれています。
書誌情報
本や雑誌を特定する、本の標題紙や奥付に付されている情報です。当然ながら図書館毎に大きく違うことはありません。著者をどれだけ記述するか、目次のデータを入れるかレベルの違いはあるようです。なお図書館における所在や所蔵については、書誌では示しません。イメージとしては以下のとおりです。
所蔵情報
本の冊数、配架場所、資料番号、受入番号など、その図書館独自で与えられる情報のことをいいます。ローカルデータと呼ぶこともあります。書誌情報一つに所蔵情報が2つということ(複本)もあるわけです。
目録
図書館の所蔵資料を書名、著者名等一定の順序で配列して検索できるように作成された情報のこと。書誌と同じ意味として扱われる場合もありますが、厳密には書誌情報に所蔵情報が与えられて、目録となります。
目録は、書誌と所蔵が合わさってできるものなので、以下のようなイメージを描くと分かりやすいでしょう。
図書館システムでは書誌情報と所蔵情報が別々に管理されています。それぞれの言葉の意味を理解して、誤った使い方にならないように注意したいですね。
あとがき
書誌情報、所蔵情報、目録…。図書館員なら必ず触れる言葉です。筆者は図書館勤務に当たる前からこの言葉について学んでいたものの、現場でいざ言葉に直面してみると、どれがどれなのかすっかり混乱してしまいました。今回、言葉を説明するのにイラストを用意しました。このイラストがみなさんの役に立てれば幸いです。