中山美由紀氏
実践のウェブアップで人をつなぐ、学校図書館活用データベース
東京学芸大学学校図書館運営専門委員会(東京学芸大学附属小金井小学校非常勤司書)。
学校図書館の現場から様々な発信をし、2009年には文部科学省委託事業研究の一環として「先生のための授業に役立つ学校図書館活用データベース」を開設、運営に取り組まれています。今回は本データベースについてお話しをしていただきます。
中山 美由紀 氏(なかやま みゆき)
東京学芸大学学校図書館運営専門委員会(東京学芸大学附属小金井小学校非常勤司書)、日本図書館協会代議員、日本子どもの本研究会会員、日本図書館情報学会会員。司書教諭講習講師、青山学院大学、専修大学、鶴見大学他非常勤講師。
東京都生まれ。成城学園高等学校専任司書教諭、千葉市学校図書館指導員を経て、2004年から東京学芸大学附属小金井小学校非常勤司書。学校図書館専門職員は教員のパートナーとして図書館の機能をもって子どもを育てることであるとする。カリキュラムを意識した蔵書構築、子どもの情報リテラシーを育む実践・研究に取り組む。2009年に「先生のための授業に役立つ学校図書館活用データベース」を開設。共著に『先生と司書が選んだ調べるための本』(少年写真新聞社2008年)、『学習指導と学校図書館』(全国学校図書館協議会 2009年)、『多文化を理解するためのブックリスト』(読書工房2011年)、『鍛えよう!読むチカラ』(明治書院 2012年)、『困った時には図書館へ2 学校図書館の挑戦と可能性』(悠光堂2015年)などがある。
「先生のための授業に役立つ学校図書館活用データベース」は、学校図書館の教員サポート機能強化の研究の文部科学省の委託事業として、2009年に東京学芸大学の学校図書館運営専門委員会(附属学校運営部、附属図書館、附属学校担当者)が開設しました。
活きてはたらく学校図書館のモデル提供
学校図書館が授業で活用されるイメージがもてないという学校現場に対して、事例を紹介することでモデル提供しようということからつくられました。授業をする教員が寄せた相談や依頼に学校図書館がどのように対応したかという事例を収集、公開しています。
教員から図書館への依頼内容と更なる聞き取り、授業で活用された本のブックリストとその中の特徴的な3冊をピックアップして紹介し、できうる限り学習指導案をつけました。さらに、授業者と学校図書館員の振り返りコメント欄を設け、これにより、貸し出した資料のどれがどのように役に立ったのか、図書館活用が子どもたちの学びにどのような効果をもたらしたのかなどのフィードバックをもらっています。授業者と学校図書館員の互いの振り返りを共有するチャンスにもなっています。
現在、各教科・領域にまたがって、幼稚園から高校まで、特別支援学校を含む270事例(2016.10.1)。附属学校司書8人は全員非正規ながら主体となって、アップしています。
コンテンツは 「授業事例+日常の活動+お役立ち情報」
授業事例の他には、「今月の学校図書館」や「学校図書館の日常(トピック、よみきかせ、ブックトーク、おすすめの本、展示、レファレンス)」は毎月更新。時に「授業と学校図書館」のインタビュー記事や「読書・情報リテラシー教育」の実践記事、「GAKUMOのひみつ」で工作などのちょっとした工夫とアイディアを紹介しています。また、資料リストをまとめた「ブックリスト」、会議で出す年間計画や授業・図書館で使う資料集「資料アラカルト」もあります。
ウエブの広場―あなたの学校の実践で全国・世界とつながりを!
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本データベースは参加型です。いろいろ参考にしていただき、活用していただくことはもちろん、こんな実践できました、こんな記事を載せられませんかと応募してくださるのもお待ちしています。日本中の、いや海外でも見られますので、実践を通じて日々悩み工夫する皆様とつながりができる広場にしていきましょう。みなさん、仲間です。
(関連サイト)学校図書館活用データベース