バーコードの貼り付け位置 1

初心者のための図書館Q&A、今回は「バーコードの貼り付け位置」についてです。

図書館の資料をデータ化して管理している図書館では、資料にバーコードが貼られていることが多くあります。バーコードがあることで所蔵資料の情報を簡単に管理することができ、図書館業務の効率化をすることができます。バーコードは、貼る位置によってそれぞれメリットとデメリットがあります。今回はその例を二つ紹介します。

1.貼る位置をきちんと決めておく方法

Ex)背表紙を左に固定すると決め、背表紙側と地から2センチずつ空けた場所に貼る

メリット
  • どんな本でも定位置にバーコードが貼られるため、バーコードリーダーで読み取る際に楽である。
デメリット
  • その位置に著者名などの大切な情報が配置されていた際に、バーコードで隠れてしまうことがある。
  • その都度きちんと長さを測って貼る必要があるので、大まかに決めた位置に貼るよりも多少時間がかかってしまう。

何冊か本があっても、写真のように基点とした箇所(この場合は背表紙)はずれないように、かつバーコードは見えるように重ねれば、リーダーを縦に動かすだけでどんどん読み取ることができます。貼る際に手間をかける分、カウンター業務や蔵書点検のときにスムーズな処理を行える方法です。

2.裏表紙の、大まかに決めた位置に貼る方法

Ex)裏表紙の、地から大体2~3センチ開けた箇所に貼る

メリット
  • 装備の際、その都度位置を測る必要がないので、ストレスが少ない。
  • その箇所に大事な情報があったとしても、貼り付け位置を少しずらすなどの融通を利かせることができる。
  • 本を大量に受け入れなくてはならない場合もどんどん貼ることができる。
デメリット
  • バーコードを読み取る際の手間が多くなる。
  • 本の必要な情報が見えなくなってしまうことが少ない。
  • 裏表紙に固定して貼る方法なので、本を一冊ずつ裏表紙がどちらなのかを確認してから、バーコードを読み取る必要がある。

落ち着いたカウンターの場合なら、バーコード位置確認の手間はなんともありませんが、混んでいる場合は少し焦ってしまうこともあります。
図書館によって貼り方は様々あることでしょう。今回紹介したものは一例です。それぞれの利点と欠点を考えて、自館の業務ペースに合った貼り付け方を考えたいですね。次回は1の貼り方のときに使えるちょっとした道具を紹介します。

あとがき

混みあったカウンターで処理が楽なのはもちろん1ですが、業務に慣れてくると「この本、大きさはA6版、ハードカバーで分厚いから小説かも」とか「横長の絵本なら右開きが多いから、裏表紙はこっちかも」など、本の種類やどちら側が裏表紙なのかがなんとなく予想がつくようになってくると思います。2の貼り方でカウンターが混みあった場合、一人がバーコードを並べてもう一人が読み取り作業に専念…という風に協力して作業を進めると良いと思います。