土居安子氏

マンガから読書が広がる。インターネットサイト「マンガのひみつ大冒険!」公開開始しました。

大阪国際児童文学振興財団理事・総括専門員。
読書活動や日本児童文学史に関する研究を行うと同時に、読書活動にかかわる研修や、国内外の児童文学作家の講演会等も行われています。今回は、インターネットサイト「マンガのひみつ大冒険!」についてお話しいただきます。

土居 安子 氏(どい やすこ)

大阪国際児童文学振興財団理事・総括専門員。読書活動や日本児童文学史に関する研究を行うと同時に教員・司書・ボランティア等に対し読書活動にかかわる研修や、国内外の児童文学作家の講演会やシンポジウムの企画等を行っている。共編著書に『子どもの本100問100答』(創元社、2013年刊)『明日の平和をさがす本』(岩崎書店、2016年刊)がある。

インターネットサイト「マンガのひみつ大冒険!」

日本の文化の一つであるマンガの楽しさを子どもたちに伝えたい!そんな思いで平成28年度の子どもゆめ基金の助成を受けて作ったのがこのサイトです。204冊のマンガを専門家とともに選び、ストーリー紹介、キャラクター紹介、キーワードなどを付与し、作品名、著者名、キーワード、ジャンル等から作品を選択できるようにしました。また、 表紙画像のほか、著作権の許諾を得られた作品にはキャラクター画像と見開きページも見られます。どんなマンガを読んだらいいかわからない子どもへの読書案内や、学校図書館や公共図書館のマンガの選書支援に役立ててもらえると思います。

それに加えて、コマ割り、吹き出し、効果線など、マンガのしくみを、『怪盗スパンコール』(佐々木マキ作)を例に、クイズなどを解きながら遊び感覚で学べるコーナーも作成。学校での読書活動の時間や国語の時間にも使えるプログラムです。子ども向けには「おすすめはこれだ!ゲーム」もあり、YES NOに答えるだけでおすすめのマンガが紹介されます。選んだマンガにおすすめを書いて送ったり、他の人が書いたおすすめを読んだりできるインタラクティブ性もあります。

マンガから読書を広げることを想定して、あるキーワードでマンガの一覧を見た後、同じキーワードの絵本や読物などを探すことができるようにもなっています。これは当財団の子どもの本をさがすインターネットサイト「本の海大冒険」と連動しているからです。パソコンからでもスマホからでも見られます。ぜひ、サイトをのぞいて、興味を持っていただければ、バナーを学校図書館や公共図書館のサイトに貼ってください。

(参考)マンガのひみつ大冒険!

ほかにも読書活動に関わるインターネットサイトがいっぱい!

大阪国際児童文学振興財団には、他にも子どもの本に関わるインターネットサイトがもりだくさん。サイトを見ながら写真絵本、ことばあそび絵本などの絵本を作ることができる「ドキドキ絵本づくりfor Kids」、子どもの本の歴史を知ることができる子ども向けサイト「子どもの本いま・むかし」、英語と日本語で日本児童文学の名作を知ることができる「日本の子どもの本100選」などがあります。

富士通システムズアプリケーション&サポートとのコラボで新しい本の情報を追加し続けているのが「ほんナビきっず」。「友だち」「自動車」「公園」など、テーマ、題材、場所などのフリーキーワードで本を検索することができ、それぞれの本に独自のあらすじが付与されている点、長新太のキャラクターを使った本を探せるゲームも搭載されている点等がユニークです。

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